Nani Wale Ku'u 'Ike

Nani Wale Ku'u 'Ike







 すっごくかわいいひとに出会ったんだ。
 (それで)声をかけてみたのさ。
 ねぇ、きみ、恋人になろうよ(って思いを込めて)。

 Nani wale ku'u 'ike'ana i ka nani
 'O ke aloha e*, e ho'oipoipo nei

 (そしたら)いきなりまいちゃったんだよね。
 「ご機嫌いかが~?」って返してくれた、君のその声に……。

 Ilihia wale au i kou leo la*
 I ka pane 'ana mai, pehea au?

 思いがけず、視界に(ku'u 'ike 'ana)入ってきたかわいらしいひと(ka nani)に、いきなり恋をしてしまった……みたいな、『Nani Wale Ku'u 'Ike』。前から知っているひとなのか、初対面の相手だったのかはわかりませんが、いずれにしても、ステキだったからって、いきなり「恋人になろうよ」(e ho'oipoipo)みたいなノリで声をかけるなんて、大胆というか唐突というか……それでも彼女は、「Pehea 'oe?」(how are you?)*と返してくれたようです。そんなちょっとしたやりとりにも心動かされ(ilihia)**、恋の予感に小躍りせんばかりに舞い上がっている彼の様子が、おのずと目に浮かぶ次のようなフレーズがこのあと続きます。

 そこでいきなり火がついちゃったというか、君がほしくなったのさ。
 さぁ、ふたりでいっしょになろうよ……。

 I laila ku'u 'upu i ku'u hali'a'ana
 E ho'i ka*ua la* e pili

 「hali'a」には、ある思い、とくにだれかを愛する感情がいきなりわきあがってくるという意味があること、それに「'upu」(欲望)ということばも並列されていることから、「いきなり火がついて」「君がほしくなった」と訳してみました。抑揚も控えめな感じでゆったり歌われるメロディからは想像できないくらい、熱い思いがムクムクと膨らんでいる、みたいな感じでしょうか。

 歌のテーマを繰り返そう。
 ぼくは君のことを、レイのようにしっかり身につけて離さないからね……。

 Ha'ina 'ia mai ana ka puana
 'O 'oe ku'u lei pili hemo'ole

 だれにとっても、理想のパートナーを獲得することは人生最大の関心事。この歌のような、目と目があったときから恋がはじまるみたいなこともそうそうないと思いますが、一生のうちに一度あるかどうかの体験だからこそ、その喜びもひとしお……ってところでしょうか。あるいは、思い過ごしも恋のうち?というべきか……それはともかく、この歌がトラディショナルとして歌い継がれ愛されてきたことに、ハワイのひとびとのおおらかな恋愛観がうかがわれるようにも思われた、『Nani Wale Ku'u 'Ike』なのでした。


*:「Pehea 'oe?」という彼女のことばを、声をかけられた彼の側から表現すると「Pehea au」になります。
**:「ilihia」は、なにかに圧倒される体験から、神的なものに出会ったときの畏敬の念まで、程度の差こそあれ、なにかに深く心を動かされる状況を描写するこのことばです。
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隙間のりりー

フラダンサー&ミュージシャンを応援するハワイ語講師。
メレの世界を深く知るためのハワイ語を、わかりやすく解説します。