ʻĀinahau



A tribute to Ainahau, the home of Princess Victoria Kaiulani, Princess
Likelike. Archibald Scott Cleghorn, Rose Kaipuala Cleghorn, Helen Maniʻiailehua
Cleghorn, and Annie Pauai Cleghorn


 香る風がそよぎ、深い森に咲くバラの香りに包まれている(場所)。
 それは花のつぼみたちが、(いつもそこで)香っているから。
 (しかも)そこには、黄色い羽をひらひらさせる孔雀(が思いのままに歩いてたりなんかする……)。
 そんないろどりの数々に飾られた、私の大切な家なのです。

 Na ka wai lūkini, wai anuhea o ka rose
 E hoʻopē nei i ka liko o nā pua
 Na ka manu pīkake, manu hulu melemele
 Nā kāhiko ia o kuʻu home

 香水(wai lūkini)かと思うほどのバラの香りに包まれた庭に、黄色い羽をゆらしながら、優雅に歩く孔雀(pīkake)の姿……そんな、まるでおとぎ話の一場面のような描写が、宝石のように連なっている『ʻĀinahau』。場所の空気感まで伝わってくるハワイ語を、流れるメロディにのせて歌いあげたそのひとは、「Nā lani 'ehā」としても有名なMiriam Likelike(1851-1887)です。なんども繰り返される「ku'u home」(私の大切な家)という歌詞が印象的な『ʻĀinahau』ですが、いったい'A*inahauとはどんなところで、彼女はどんな思いでこの歌を作ったのでしょうか……。
 ʻĀinahauは、Likelikeとその夫、Archibald Scott Cleghorn(1835-1890)が、彼らの娘であるVictoria Ka'iulaniのために建て、ともに暮らした家でした。1875年のKa'iulaniの誕生とともに、Waikīkīの土地に建てられたʻĀinahauだったようなので、歌に登場する孔雀のそばには、よちよち歩きのKa'iulaniがいた時期もあったであろうと想像されます。羽をふりふり歩く孔雀にも負けないくらい、美しく、愛らしいKa'iulani……そんな幸せな光景そのものが焼き付けられている『'A*inahau』は、Ka'iulaniを見守るLikelikeの、温かいまなざしそのものなのかもしれません。

『ʻĀinahau』(by Miriam Likelike)について、ZOOM講座「メレで学ぶハワイ語」で解説する予定です。講座の受講については、こちらをご覧ください。
http://sukimano.com/blog-entry-647.html

参考文献
Gren Grant, Bennet Hymer, Bishop Museum Archives: Hawai’I looking back An illustrated history of the islands. Honolulu, Mutual Publishing, 2000, pp87-160
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コメント

jazztama

昨日はこのメレを読んでくださりありがとうございました。
柔らかい穏やかな五感を感じる訳詞の中にハワイの悲劇な歴史をも
含めながら踊れるようになりたいと思いました。
踊る程に好きになる曲です。
コメント遅くなってすみません、、、。

隙間のりりー

jazztamaさん

こちらこそ、すてきな歌を読む機会をありがとうございました。

調べてみると、ハワイのことがいろいろみえてきて、ハワイの歴史の本を買ってみたりし始めました。

また気になるmeleをみつけたら教えてくださいね。
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隙間のりりー

フラダンサー&ミュージシャンを応援するハワイ語講師。
メレの世界を深く知るためのハワイ語を、わかりやすく解説します。