Auhea 'oe, e ku'uipo, me kou leo nahenahe, He mana'o, he aloha, ho'oni i ka pu'uwai
日だまりのなかでふわっと包み込むような風に頬をなでられているような、さわやかでしなやかな印象のある『Polinahe』。あなたのやさしい声(kou leo nahenahe)を聞くと、どういうわけか心がふるえるの……そんな甘いささやきの数々が、身も心もとろけてしまそうな甘いメロディにのって連なるこの歌。おそらく、相当近いあいだがらにあるふたりの語らいがそこにあることを思わせるところから、「'auhea 'oe」を「ねぇ、ねぇ聞いて」と訳してみました。ことばとメロディの絶妙なハーモニーも、技巧的というよりはこれ以上ないくらいに自然で、なんとなく日常のなにげないやりとりを思わせるところがあるように思ったりもします。
Aloha i'o no, i ka makani ahe, Ahe 'olu'olu,'olu iho no* Hali'a mai me ke aloha, e ku'uipo...polinahe e
風によって(i ka makani)届けられる愛する気持ち……「思い」(ka mana'o)、とくに恋愛のさなかにあるときのそれは、自分のものでありながら、ときに「わたし」を超えたそとからやってくるように思われることがあります。というか、愛する気持ちは、なによりも愛し愛される相手との関係のなかで、いつのまにか育まれていくものなのかもしれません。そう、心地よさを運ぶ風(ahe 'olu'olu)のように、あるときふいに「あ~これなんだ」と、すとんと心に落ちて気づかれるような……。そして、そんな幸せに満ちた感覚が、おそらく「polinahe」と表現されているものではないかと思ったりします**。
Eia ho'i 'au, e ku'u ipo, wali 'ana wau ia* 'oe, I ko* ho'imai, a pili mau a mau
冒頭のあまいささやきとはうってかわって、ここには「私はここよ」(eia ho'i 'au)とやや強調された表現がみられ、軽く迫っているような雰囲気もあります。いとしいひと(ku'u ipo)にこちらにきてほしいと告げるあたりには(i ko* ho'i mai)具体的な二人の動きも見えるようですし、「pili mau a mau」(永遠の結びつき)も、恋人同士のそれであることを思うと、やや官能的な雰囲気もあるような……そう、相手にまっすぐ向かうまなざしは、あくまでも欲望に正直で、なにより熱いものなのです。
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