Ke ‘awapuhi kaluhea Moani ke ‘ala mai nei he lei kau i ka maka pili pa’a pono ai
Kamahoi na* po’e me ke aloha pumehana He li’a na* po’e no ko* ‘ala onaona na* manu ‘ole*hala kou nani , nani no* o ka helu ‘ekahi nani Hawai’i
ここでは、魅力あふれるハワイだけではなくて、ハワイを愛するひとびと自身もすばらしいと歌われています。'Awapuhiのleiを大切に抱きしめる……といった内容がまず語られている部分では、土地を愛する思いというか態度が、比喩的に表現されているのかもしれません。それにしても、ちょっと不思議に思えるのは、ハワイに住む鳥たちが、唐突にハワイのすばらしさの象徴として語られ、なんとなく人間と同列に扱われていること……もっとも、考えてみたら、ハワイの島々には、人間がやってくるよりもずっと前から多くの鳥たちが暮らしていたはず。そして、そんな鳥たちが思いのままに暮らせる環境であることは、人間がいてもいなくてもすでにそこにあった、ハワイの自然のすばらしさを担保するものでもあるわけですね。そういえば、おだやかさを表すハワイ語がいくつも登場する2番にも、「こころ安らかに暮らす鳥」(ka manu maluhia)が登場していました。それに続いて「pa*ha'oha'o」(ことばを超えた、驚くべき)といった表現もみられるあたりは、なんとなく鳥たちの楽園的なものも感じられます。 おそらく、延々と広がる太平洋にぽっかり浮かぶ島の連なりは、そこに暮らす多くの生き物にとって、なによりも体を休め、危険から守ってくれるオアシスなのだと思います。鳥にとっても、人間にとっても同じように……あるいは、そうあってほしいという思いを込めて歌われているのが、この『Hawai'i Kamahao』なのかもしれません。手付かずの自然が失われつつあることもまた、あの島々の現実であることを思えば……。
コメント