Mele A Ka Pu'uwai

Mele A Ka Pu'uwai












 この思い、このalohaの気持ちを、
 こころの高鳴りのままに(歌にしようと思う)。
 すばらしいあなたとのお別れにあたって、
 レイに編まれた花ひとつひとつに、あなたの限りなくあふれるaloha(を感じながら)……。

 He mana'o he aloha e*
 No ke konikoni a ka pu'uwai
 Ha'o ana i kou nani e*
 Kou aloha pau 'ole i na * pua lei

 抱えきれない切なさとやさしさでもって、あふれるままにことばがつむがれたような『Mele A Ka Pu'uwai』。Joanne Pruという女性教師が、ハワイのとあるLaw Schoolを去るときの別れの曲として作られたというこの歌。さびしい気持ちを抑えながら、ともかく彼女のすばらしさを讃えようとする感じがあって、静かなのに熱い、独特の雰囲気に満ちた楽曲だと思います。

 (思えば)輝く太陽の光とともに(あるような)、
 人生のしかるべき道を歩むべく導く(その姿が)、
 いつも教え伝えることへの責任とともにあるようだった(あなた)。
 (そうしてこれからも)あなたのすばらしさを花開かせることでしょう。

 Me ka la* e no*weo nei
 Ka'i ana ma ke ala pono o ke ola e*
 Punia i ka hana e*
 Ulu ma*huahua e mo*hala i kou nani e*

 輝く太陽の光とともに(me ka la* e no*weo nei)あるような、人生の(o ke ola)正しい道を導いてくれた(ka'i ana ma ke ala pono)……なんというか、その職務を頑固なまでにまっとうした、先生の鏡みたいな人物が想像されます。その厳しさが、おおいなるalohaの裏返しでもあるような、そんな先生に導かれる幸せな学生時代。そのさなかにあるときにはわからなかったりしますが、あぁ、もう終わりなんだな……と思うときに、切ない思いがいっきにふくらみはじめる、そんな経験がだれにもあるのではないかと思います。そして、そんな「pu'uwai」(感情)の動きというか胸の高鳴りみたいなものが表現されているのが、タイトルにある「mele a ka pu'uwai」の「a」。さらっと訳すと「こころの歌」になりそうなタイトルですが、「o」ではなく「a」が用いられているあたりを感じつつ訳すと、「こころがつむぐ歌」とか「こころのままに表現された歌」みたいなニュアンスが近いと思われます*。

 あふれるalohaを、こころの高鳴りのままに伝えるこの歌。
 あなたのすばらしさに触れることも、もうなくなってしまうのですね。
(先生!)戻ってきて、できることなら(もう一度)……。
 
 Puana ke aloha e*
 No ke konikoni a ka pu'uwai
 Ha'o ana i kou nani e*
 E maliu mai 'oe, e ho'i e*, ho'i mai
 
 「E maliu mai 'oe」は、文字通りにはあなた('oe)に対する命令文で、「maliu mai」(こちらに気づく、振り向く)ことを促す表現です。ここでは、そのあとに続く「戻ってきて」(ho'i mai)を意識して、相手に対する呼びかけ(listen!)として訳してみました。それにしても、切ないフレーズですね。去っていく人に、「戻ってきて!」だなんて……。会えるかどうかわからなくても、「さようなら」ではなく「またね」(see you again)と笑って手を振る感覚とも近かったりするでしょうか。でも、あのときはもう戻らない、いつか再会することはあっても……。一瞬、一瞬を大切に、ひとつひとつの出会いに感謝しつつ生きたいものです。

by Brandon ‘Iliahi Paredes

*:ここでの「o」と「a」の違いがわかりやすいと思われるのが、「he mele no A」と「he mele na A」との比較。前者は「Aさんのことを表現した歌」あるいは「Aさんを讃える歌」といった意味がありますが、後者は「Aさん自身が作った歌」と、Aさんが能動的に関わっていることが表されています。また、「no」「na」はそれぞれ所有を表す「o」「a」に「n-」がついたもので、文法的には「n所有形」と呼ばれます。
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隙間のりりー

フラダンサー&ミュージシャンを応援するハワイ語講師。
メレの世界を深く知るためのハワイ語を、わかりやすく解説します。