Nohili E

Nohili E






 なんだかゆめうつつな気分なんだ。
 Mokihanaの香りにやられたって感じかな。
 (この気分、どうも)いつもと違うんだよね。
 こんなふうに愛してるけど(どうなんだろう……)。

 Noenoe mai ana ia'u
 I ke aloha o ka mokihana
 A he hana ma'a 'ole ia'u
 I ke aloha e hana nei

 Nohiliの浜辺、あのささやく砂浜(を思ってみる)。
 こころ躍らせるメロディを胸に響かせながら。

 Nohili e, e ke one kani
 E 'uhene nei i ka poli

 なんともいえずけだるい感じが、目覚めのよくない朝のうつろな気分を思わせる『Nohili E』。そのもやがかかったような気分(noenoe)の原因は、mokihanaから届いた愛のメッセージのせい(i ke aloha o ka mokihana)だというのですが……どうもこの誰かは、ある愛の出来事にみまわれたようですね。そう、mokihanaの香りに包まれるような甘い秘め事、あるいは、その香りのように魅力あふれる誰かとの情事だったのでしょうか。しかも、私にとっては(ia'u)、いつもとは違うこと(he hana ma'a 'ole)だとされるので、いきなり訪れたその状況の変化に、どうにもこころのざわつきがおさまらない……といったところなのかもしれません。ですが、「Nohili e~」と、波がささやくような砂浜(ke one kani)に呼びかけている感じは、幸せな気分をなんども反芻しているような感じもあります。そう、胸に響いているのは(i ka poli)、あくまでも心地よく、ロマンティックなメロディなんですね(e 'uhene nei)。

 Polihaleは、ホント、喜ばしく飾られてるようだなと思う。
 Pahapahaの海藻が生い茂り、波しぶきにもつつまれて。
 (そして僕は)峰々にいくえにも霧がかかっている(ような、そんな気分)。

 Wehiwehi Polihale
 I ka lau o ka pahapaha
 I ka lele o ka 'ehukai
 Po*hina lua i na* pali

 Nohiliは、Kaua'i島の西側、Waimea地域にある砂浜で、ここに登場するPolihaleも、同じエリアにある海岸です。そして、Pahapahaの海藻によって(i ka lau o ka pahapaha)飾られている(wehiwehi)と歌われる通り、Polihaleといえばpahapahaで知られる場所のようでもあります。穏やかな水辺には海藻がゆらゆら揺れて、ときおり白い水しぶきを上げては砕ける波も美しい(i ka lele o ka 'ehukai)……そんな澄み切った風景とは対照的に、グレーに曇る峰々は、ダブルに霧がかかっていて(po*hina lua)、いっこうに晴れる気配もなさそうです。そして、あのそびえるいただきの雲がもくもくと膨らんでいくように、あのひとを求める私のこの気持ちも、決して尽きることはない……。いつになくこころ乱されながらも、その思いがいつしか波のリズムとシンクロしはじめたころ、それほど風景に(愛の対象に?)のめり込んでも消えないもやもやした欲望を抱きしめながら、じっと波の音に耳を傾けている……もしかすると、愛するだれかの息づかいを感じているんだろうか!?なんてことも思いつつ、形を持たないこころもようが、その場所に流れる時間とともに美しく空間化されているように思えてきた『Nohili E』。心象風景が、文字通り風景として描写されるハワイの修辞法によって生み出された、宝石のように輝く一曲でした。

by Muriel Amalu
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隙間のりりー

フラダンサー&ミュージシャンを応援するハワイ語講師。
メレの世界を深く知るためのハワイ語を、わかりやすく解説します。