Aloha No*



Weldon Kekauoha



 なんだか気持ちが、どうしようもなくざわついてしまう。
 いとしいあなたの声を電話で聞いてるだけで。
 夜も眠れないことなんかを話してくれる(その感じ)、
 うちに抱えているたくさんの思いに、
 こころかき乱されている(様子が切なすぎて)……。
 あぁ、なんてこと、かわいそうに、つらいだろうな……。

 Ho’ohihi ko’u mana’o ‘ea
 I kō leo ma ke kelepona
 E haha’i ana i kō moe ’ole i ka pō
 A ka hana nui a loko
 E lauwiliwili nei
 Aloha nō, aloha nō, aloha nō

 愛するひとへの切ない思いが、あふれるままに連なっている、そんな印象のある『Aloha Nō』。「あなたの声が電話から聞こえてきて」(i kō leo ma
ke kelepona)なんていう描写が、久しく会えない状況を連想させますが、思い乱れて(ho'ohihi ko'u mana'o)、ことばより先に涙がこぼれてしまうみたいな、せっぱ詰まった感じもありますね。そして、そのいとしいあなたが夜も眠れない状況(i kō moe 'ole i ka pō)で、抱えきれない思いに(ka hana nui a loko)、こころかき乱されている(lauwiliwili)と知って、さらに切ない思いが募っていく……そうして繰り返される「aloha nō」には、抱きしめたくてもそれができないもどかしさや、せめてこの思いだけはなんとしても届けたいという願いが込められているようで、「aloha」のひとことで表現されている内容の深さに、じんと胸が熱くなる思いがします……。

『Aloha Nō』については、zoom講座「メレで学ぶハワイ語」で解説しています。講座のアーカイブ(録画)受講についてはこちら。
http://sukimano.com/blog-entry-650.html


参考文献
Motta P: Lena Machado-Songbird of Hawaii-My Memories of Aunty Lena. Honolulu, Kamehameha Schools, 2006, pp17-21
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隙間のりりー

フラダンサー&ミュージシャンを応援するハワイ語講師。
メレの世界を深く知るためのハワイ語を、わかりやすく解説します。