あなたがふんぞり返ってられるのは、私がお仕えしてるからなのよ。
私が下手に出て従ってる(ことを、いったいどう思ってるのかしら)。
I aliʻi nō ʻoe i kanaka au lā
Ma lalo aku au a i kō leo lā
私は(いつも家に)いて、あなたのために食事なんか作ってるわけ。
あなたのそのバカでかい体を世話するためにお仕えしてるようなものよ。
I noho aku au a i kuke nāu lā
I kuene hoʻi no kō nui kino lā
あなた偉い人、私フツーのひと……そんな、いきなりドキッとするフレーズではじまる『I Aliʻi Nō ʻOe』。ハワイ語で「ali'i」といえば、「chief」(ひとの上に立つひと)。円満な上下関係もあるとは思うのですが、自分のことを「kanaka」(フツーのひと)なんて自虐的な呼び方をしているこのひと、命令されるたびに(i kō leo)その支配下に置かれる(ma lalo)ことに、どうもがまんならないようです。行きたいところにも行けず家にいるのも(noho aku)、あなたのために料理をしなくちゃならないから(kuke nāu)。これじゃあまるで、あなたのバカでかい体を維持するためにお仕えしてる(kuene)みたいじゃないの……。「あなたの体の大きいこと」(kō nui kino)なんて表現が、もう相手のことを家畜みたいにしか思えない、そんな殺伐とした心境をあらわしているのかもしれません……。
『I Aliʻi Nō ʻOe』(Traditional)について、zoomオンライン講座で解説しています。アーカイブ(録画)による受講のご案内は、こちらをご覧ください。
http://sukimano.com/blog-entry-650.html
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