Hui Halulu i ke kihi o ka ma*lama Ka manu na*na i pani i ka la* He mele, he inoa no ke ali'i, Kekauhiwa'o*nohimakaolono
「Halulu」は、ひとを襲うこともあるとされる伝説上の巨大な鳥。しだいに月が太陽に重なっていくさまを、大きくはねを広げる鳥が天空をとぶ幻想的な光景になぞらえているわけですが、「鳥が太陽をさえぎる」(ka manu na*na i pani ka la*)という表現があまりに大胆過ぎて、その想像力のたくましさにただただ圧倒されてしまいます。人間と違って空を飛ぶことを日常とする鳥たちにしても、月や太陽には決して届くことはないわけですが、Haluluは特別な鳥ですから、そんな遠い領域と人間の世界とをつなぐ、一種のメッセンジャー的な役割を担う存在として意識されているのかもしれません。そう、地をはうようにしか生きることができない人間にとって、大空をかけめぐる鳥たちは、もうそれだけであこがれの対象であり、より神的なものに近い存在でもある……動植物をはじめ、さまざまな自然の事物を神的なものになぞらえて物語をつむいだ、そんな古代のハワイのひとびとの感性があらわれているようにも思えるはてしなさが、どうもこのmeleにはそなわっているようです。
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