ふいによみがえるこの思い。
森にすまう美しきひと(の面影を追うように)。
香り高き花々のなかでも、とびきり際立ったあのひとを……。
大切なひとのことを思い起こしながら、その輪郭をなぞるようにことばがつむがれる『Kamakahikilani』。こころのひだから深い思い(ke aloha)がムクムクっとわきあがってきて、遠い面影をたどるうちに記憶の底にまよい込んでしまった……そんな夢見心地なところも感じられますが、その一方で「香り高き花々のなかでも」(o nā pua 'a'ala kaluhea)あのひとはナンバーワンだ(kahi)と言い切っているところは、その誰かの存在感を香りにたとえながら、いまもその影響下にあることを力強く語っているようでもあります。それにしても、そこまで思いを寄せるひとって一体誰なんだろう?って感じですが、CDの歌詞カードには、Kuana Torresが自身の養母(makua hānai)であるKamakahikilaniのことを思って作ったとあります。この歌が作られた時点で彼女は存命だったようですから、決してすでに過去になったひとというわけではないと思われますが、それでも遠い記憶をたどるような雰囲気があるのは、長年の親子関係のなかで積み重ねられた数々のエピソード、あるいは大切な思い出があるからに違いありません……。
『Kamakahikilani』(by Kuana Torres Kahele)について、zoomオンライン講座で解説しています。アーカイブ(録画)による受講のご案内は、こちらをご覧ください。
http://sukimano.com/blog-entry-650.html
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コメント
Loko
有難うございました。読んでいて胸が熱くなりました。
Kuanaさん はシェルレイを付けてることが多いですが、そんな時はKamakahikilani のことを想いながら、身近に感じながらいるのでしょうね。Kuanaさんの深い深い愛を感じます。
素晴らしい解釈して頂き感謝いたします。
2016/06/22 URL 編集
隙間のりりー
さっそく読んでいただきありがとうございます。
感想をいただけると、ホントにうれしいです。
そう、Kuanaさんのシェルレイ、写真でしか見たことありませんが、何重にもなっていて存在感がすごいですよね。
見た目の美しさはもちろんですが、つけておられるご本人は、いつもレイのことが気になっておられるはず(物理的にも精神的にも)。
また気になるmeleがあったら教えてくださいね。
※読み直してみたら、少し日本語がおかしなところがあったので2か所訂正しています。大意は変わっていません。
2016/06/22 URL 編集