Maile Swing

Maile Swing






 あまくてうっとりするmaileのかぐわしさ。
 愛すべき香りが誘うようにやってきて、
 (ぼくは)胸にしっかり抱きしめるのさ。

 「あまくて愛らしい」(sweet and lovely)という最初のフレーズのせいか、まずは砂糖菓子のようなかわいらしい印象を受ける『Maile Swing』。あまい香りがただよってくるようにおとずれる、淡い恋の予感のようなものが歌われるとともに、気になる対象が身近にいるような気配もあったりしますが、なによりその誰かをいまにも抱きしめそうな勢いがありますね。たとえば、その愛らしい香り(ke ‘ala ho’oheno)が、愛をささやくように「誘いかけている」(ho’oipo)と感じた瞬間に、その魅力あふれる対象を胸に抱きしめずにはいられなくなった(i ka pili poli)みたいな……。そんな、これから起こる(かもしれない)ことへの期待に胸ふくらませる描写が、このあとも続きます。

 ゆったりと愛し合って、ぼくら二人で楽しくそこで過ごそうよ。
 (喜びに)こころふるえるような君の感じが繊細すぎて(たまらない)……。

 なんだかもう、すっかり気持ちが盛り上がってしまって、「二人で楽しもうよ」(e luana ka*ua)なんて気分でいるようです。しかも、歌詞をみるかぎりでは、相手のほうも心動かされている(kapalili)ようですね。そして、その印象が繊細すぎる(mikioi)のもたまらないと……。おそらく、お互いになにかビビッとくるものを感じ合う出会いだったと思われます。

 Hui
 思いが満たされて、きみはもうずっとぼくにくぎ付けなんだから。
 熱い気持ちが燃え上がって、もっと、もっと……って求めてる。
 愛のたわむれみたいな妄想がすっかりふくらんでるよ。

 「思いが満たされて」(ko* ka ‘i'ini)、きみはずっとぼくのほうに(no’u)結ばれてる(hoa pili)……どうもこの「nani」(because)に続く確信が、彼の思いをさらにかき立てたようです。そう、もっと、もっとって感じで(e noelo, e‘ule’u)……。そうして、こころが自ら(a loko)あれやこれやと楽しい妄想(he hene wai‘olu)を生み出しているときの、もうわくわくが止まら!みたいな気分が、「hey! hey!」なんてかけ声であらわされているに違いありません。

 そんなmaileのかぐわしい魅力に誘われちゃったんだ。
 愛の出来事はいきなりやってきて、
 ぼくは大切なlei(のようなあなた)と結ばれるのさ。

 そう、愛の出来事は、いつだって突然やってくる(‘ano’ai ka pilina)ものなんですね。Maileの香りがどこからともなく香ってきて、あれよあれよという間に、そのあまい空気につつまれてしまったようです。恋のはじまりには、いきなり世界がぬりかえられるような衝撃がつきものなのかもしれません。そして、leiを身につけるように腕をからませたときには、もうその誰かは大切なひとになっている(ku’u lei)……。そんな、maileの葉っぱがスイングするように、テンポよくさわやかに香り展開する恋のドラマを連想させられた、『Maile Swing』なのでした。

by John K Almeida(1946)

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隙間のりりー

フラダンサー&ミュージシャンを応援するハワイ語講師。
メレの世界を深く知るためのハワイ語を、わかりやすく解説します。