いきなり「身構える」(pupue)って、いったい何事?!と思ってしまう『Hola E Pae』。しかも、会いに行ったあなたの気配がする(ma loko mai 'oe o ka lumi)その部屋にも入れず、「外で」(ma waho)立ち尽くしているなんて、どうもただ事ではなさそうです。少なくとも、会う約束の時刻(ka hola e pae)を告げる時計かなにかの音(ke kani)は聞こえてきたようですが、ドアをノックするのもためらわれるなにかを了解してしまったと……。そう、「えっ?そうだったの!」('ike pono 'ia)みたいな感じで、ある予感(ka pae 'o*pua)があたってしまったようなんですね。
恋人が別の誰かといい仲になっている……しかも、その現場に出かけて行ってしまったなんて、こんなバツの悪いことはありません。悔しくて、悲しくて、なさけなくて……といろんな気持ちが一気に押し寄せてくるはずですが、不思議と怒りのエネルギーみたいなものを感じさせない『Hola E Pae』。その淡々としたメロディがかもしだす印象かもしれませんが、ホントウにショックを受けたひとには、そのダメージゆえに脱力感のほうが先に立つのかも……。そんなことを思いめぐらせながら、ひとがよすぎる自分を笑い飛ばすしかなかった誰かの複雑な心境を思った、『Hola E Pae』なのでした。
コメント