Ke 'ike aku au I kou nani E ho'opulu 'ia nei E ke kilihune ua
大好きな誰かを前にして、その美しさにあらためて感じ入っているひとのやさしい眼差しや、満面の笑みが自ずと目に浮かぶ『Nani』。褒めたたえられているひとと作者との関係はここではわかりませんが、「やわらなかミストをまとっている」(e ho'opulu 'ia nei, e ke kilihune ua)と歌われる繊細な感じは、生まれたての赤ん坊のなめらかな感触、あるいはあふれる生命力を思わせるところがあり、天からの恵みに守られ祝福されたそのひとの、特別なオーラが表現されているのではないかと思われます。
あなたの素敵な声に耳を傾けると、 その愛にすっぽり包まれてしまう。
Ke lohe aku au I kou leo nahenahe Pū'ili iho au I kou aloha
「あなたをみると」(ke 'ike aku au)ではじまった最初のバースの視覚的な描写に続いて、ここでは愛するひとの声について語られています。「Pū'ili iho au」の「iho」に、「私自身がまるごと」というニュアンスがあることから「(声に)すっぽり包まれる」と訳してみましたが、振動として伝わってくる声は、ときに見ることよりも直接的で、官能的にせまってくるものでもあります。その声が「あなたの愛情」(kou aloha)を伝えるものであるならなおさらで、全身全霊で相手を受け入れている感じがひしひしと伝わってくるようです……。
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