Auhea la ʻoe e ke aloha Awapuhi pala o ka ua noe A eia no* me a'u I ka poli o ke aloha
晴れやかなメロディラインやいとしいひとへの呼びかけが、愛する喜びそのもののようにこころに響く『Ku’u Lei Awapuhi』。やわらかなミストに包まれて(o ka ua noe)まどろむようなawapuhi(ジンジャー)の花(のようなひと)が目に浮かびますし、その存在をいまここに(eia no*)、わが身とともに(me a'u)感じているようですが……注意深く読むと、そのひとはこころのなかで大切にされ、愛に包まれてはいるものの(i ka poli o ke aloha)、どうも手の届くところにはいないようにも思われます。そう、「auhea la ʻoe」(いったいきみはどこにいるの?)という独り言のようなセリフは、その呼びかけへの応答が容易には返ってこないことを知っているからこそ思わず口をついて出てしまった、そんなことばではないかと思うんですね*。
E kuʻu aloha e* (e o*) Auhea la ʻoe (eia no au) A huli aku au ia* ʻoe
「大切なあなた」(e kuʻu aloha e*)……まるでこころの底から叫んでいるような、なにか切羽詰まったものを感じさせるハイトーンの響き。メロディ自体には明るさそのものといった雰囲気もあるのですが、どことなく切なさがただよっているのは、たとえばやっとたどり着いた山頂で、晴れ晴れとした風景とはうらはらに、ひと知れず込み上げてきた行き場のない叫びに身動きできなくなる……そんな状況を思わせるからでしょうか。それでも返ってくるこだまになぐさめられながら、私はこれからもあなたに思いを寄せる(huli aku au ia* ʻoe)と歌われるところは、なかば自分にいい聞かせる、未来に向けての宣言のようでもあります。 こんなふうに、大切なひとに伝えたいメッセージが、わき上がったことばのままにストレートに語られる『Ku’u Lei Awapuhi』。寡黙さのなかにこそ宿る豊かなメッセージが、じんわり伝わってくる一曲です。
コメント
K884
ハワイの人は何であんなに ハモリが上手なんでしょうね。
2018/07/14 URL 編集