He nani na* pua lei 'ilima 'O ka u'i ho'oheno uluma*hiehie
端正に整えられたleiをうやうやしくながめながら、そのあまりの美しさに、すっかりこころ奪われてしまった……そんな様子が目に浮かぶように思われる『Na* Pua Lei 'Ilima』。花やleiをいとおしむ歌詞に、愛すべきひとへの思いが重ねられるタイプの典型ですが、ふと口ずさんでできたようなメロディと飾らない歌詞が、思いを語るひとのまっすぐな思いを象徴しているような感じがあります。
Ha'ina ka puana o ku'u lei 'ilima Ku*lana hiehie me ka hanohano
「気品をまとい」(me ka hanohano)、「エレガント」(hiehie)そのものといった風情で「そこにいる」(ku*lana)……「ku*lana」というハワイ語に、なにかがしっかりとある場所にあらわれているときの迫力が感じられることから、なんとなく、もうそこにいるだけで周囲の注目を浴びるような存在感、あるいはあふれんばかりの魅力なんかも想像されます。こうして、だんだんその誰かの輪郭が浮かび上がってくるにつれて、leiを形作る花のことが語られていることを忘れそうになりますが、やはりここは、'Ilimaの花びらの薄く繊細な感じや、どんなに大切にしても、その存在はあまりにはかないことに思い至るべきでしょうか。そう、どんなに美しくとも、花の命はあまりにも短い……。そんなことを考えながら、あらためてハワイ語の修辞法の美しさを再確認したように思う、『Na* Pua Lei 'Ilima』なのでした。
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