Lei Hala

Lei Hala






https://www.youtube.com/watch?v=qY5I4lFEVho


 Halaのleiを身に着けると、
 いつも不意にある思いがよみがえってくる。
 それは、記憶の引き出しにしまってある大切なもの。
 忘れられない、あの素晴らしい出会いの数々……。

 Lei 'ia e ka lei hala
 Ho'ohali'a mau a mau
 He ho'omana'o 'i'o no*
 E poina 'ole ka'u la*hui e*

 こころの奥底にある思いと向き合いながら、それとの対話のなかでつむがれたことばが語られているような、なにか特別な雰囲気を感じる『Lei Hala』。Halaのlei*を身に着けるといつもよみがえってくる(ho'ohali'a mau a mau)とされるその思いは、そこにものごとの本質が焼き付けられているような記憶(he ho'omana'o 'i'o)であり、それはすなわち、作者が「ka'u la*hui」(my people)と呼ぶ親しいひとたちとの、忘れ得ぬ思い出の数々のようです。

 ぼくは風に運ばれて、
 まだ見ぬひとびとのところにたどり着く。
 (そして)その生気あふれるすばらしさ、
 波しぶきにぬれる(がごとくキラキラ輝くさまに感動する)……。
 (思えば、そんな出会いがいくつもあったなと)。

 Ha*pai 'ia au e ka makani
 I na* pua honi 'ole 'ia
 Kupaianaha kona u'i
 Pulu pe* 'ia i ke kai

 ぼくは風に運ばれて(ha*pai 'ia au e ka makani)、まだその香りを楽しんだことのない花々のところにたどり着く(i na* pua honi 'ole 'ia)……なんとなくロマンチックな雰囲気を感じさせる表現ですが、先のバースで語られた「ka'u la*hui」(これまでに縁のあったひとたち)との出会いが語られているとすると、「na* pua」はまさにそのひとびとのことではないかと考えられます。さらに、それに続く「honi」については、顔を近づけて香りを楽しむ仕草であるとともに、古来のハワイらしい、あの顔と顔を近づける「あいさつ」の意味が込められていると解釈してみました。そうすると、あとに続く驚きの体験(kupaianaha)、そして、なにか瑞々しく生命力あふれるものに出会ったような描写は、彼がそれによって育てられもした、生まれてこのかたかかわりのあった多くのひとびとの交流、あるいは影響を受けたひとたちの存在の大きさを語るものではないかと思われます。

 (ぼくは出会いのなかで)育てられてきたことを、ホントウにありがたいと感じる。
 (その思いを)こころのなかに大切にとってあるんだ。
 お互いに影響し合うって、すばらしいよね。
 (だから)しっかり心にとどめておこう(と思う)。

 Mahalo no* na* mea i a'o 'ia
 Pu*lama 'ia i ka pu'uwai
 Mahalo no* na* mea i a'o 'ia
 Pu*lama 'ia i ka pu'uwai

 作者のJosh Tatofiは、ハワイアン・レゲエ(Island Reggae Music)のジャンルで有名なミュージシャン、Tiva Tatofiを父に持ち、彼自身の音楽的ルーツもそのあたりにあるようです。そんな彼が、レゲエだけでなくR&Bなど影響を受け、さらに伝統的なハワイアンミュージックのテイストも取り入れるようになったのは、まさに彼が出会い、交流のあったひとびとから学んだ多くのことがその糧になっている(no* na* mea i a'o 'ia)…そのことに感謝しつつ(mahalo)、さらにこれまでの人生をしみじみと振り返るようなフレーズが、このあと続きます。

 (人生の)はじまりのところから、
 (ぼくは)いま、ここにたどり着いた。
 (そう、いろんなことを乗り越えて)いまここにある。

 Mai ke ao ma mua
 Me ke ao e hiki mai nei
 Me ke ao e hiki mai nei

 これまでの道のりを乗り越えて(mai ke ao ma mua)、私はいまこのときを生きている(me ke ao e hiki mai nei)……。このはるか遠いときを見晴らすようなフレーズは、美しくゆったりとしたメロディともあいまって、おだやかに凪いだハワイの海を思わせるところがあるように思います。
タイトルの「lei hala」は、hala(パンダナス)の実のオレンジ色に染まった部分を使ったlei。また、ハワイ語の「hala」には「過ぎ去った」という意味があり、Josh Tatofi自身は、終わりでも新たな始まりでもあるようなスタート地点の象徴として、「lei hala」をタイトルに選んだようです。そんな彼のコメントからうかがうに、おそらくこのmeleは、彼がハワイ語の楽曲を作るに至った自分自身を振り返る、記念碑的な楽曲ではないかと思われます。それだけに、この歌がハワイ語でなければならない理由はなんなのか(?)なんてことを知りたいと思ってしまう『Lei Hala』。と同時に、ハワイ語的世界観を背負ったトラディショナルの曲にはない軽やかさこそが、このmeleのよさなのかもしれないという気もしています。

by Josh Tatofi
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隙間のりりー

フラダンサー&ミュージシャンを応援するハワイ語講師。
メレの世界を深く知るためのハワイ語を、わかりやすく解説します。