'A* 'Oia!

'A* 'Oia!






https://www.youtube.com/watch?v=kNdybkt-jxU

 やったね!
 きみはぼくのものになるんだ、ahahana *。
 ぼくはもうきみの瞳に首ったけなんだ、お嬢さん!

 ʻA* ʻoia!
 A e lilo ana ʻoe iaʻu, ahahana
 Onaona ko* maka i ʻaneʻi e ka ipo, Wahine uʻi

 いきなり「きみだ(理想のひとは)!」('a* 'oia!)と訳せそうなセリフではじまる『'A* 'Oia!』。「失われる」「正体を失う」といった、受動的な意味を持つ「lilo」という状態動詞が、(性的に)誰かのものになるという意味で使われていたりして、かなりストレートな表現が連なっていそうな予感……ですが、「e lilo ana」**ですから、その最高のときが訪れるのはまだこれからのようです。というかだからこそ、おそらくそのときを思いながら期待に胸をふくらませている……そんなワクワク感のままにつむがれたことばが、このあと続きます。

 ホントウに美しいきみ、声もあまくてすてきだね。
 (まるで)山に住む、あの幸せ(le'a)を運ぶ鳥の声みたいさ。
 そのきみをぼくのものに!(ってわけだから、もちろん)誇りに思って大切にするよ。

 He uʻi ʻiʻo no* ka wahine leo hone
 He manu leo leʻa ia o ke kuahiwi
 Naʻu ʻoe, naʻu no* e lei haʻaheo

 「幸せを運ぶ(鳥の)声」と訳した「leo le'a」の「le'a」は、「楽しい」「幸せ」という意味とともに、文脈によっては性的な喜びや満足といった内容まで含むこともあることば。このあとその女性のことを、さらりと「kuwahiwi」(山)に住む鳥にたとえていますが、その歌声を耳にすることはあってもなかなか姿をあらわさない山鳥に相手を重ねて、「やっと会えたね」みたいな気持ちでいるのかもしれません。そしてその彼女を、「このぼくが」(na'u)ゲットしようとしているわけですね。その喜びや意気込みが、「(あなたを)大切にするよ」と訳した相手への呼びかけ、「e lei ha'aheo」(誇らしく身につけるlei)にあらわれているように感じられます。
 
 もうぼくの思いは、きみのことでいっぱいなんだ。
 きみのからだ全部、ぼくのものなんだもの……そうぼく一人のね。
 ぼくは君と一緒に……そう、二人で温めあおうよ。
 そう、きみはぼくと一緒……(だかた)こころからくつろいで。
 ヤッホー!
 きみはなるさ、そう、ぼくのものに。

 Liʻa wale aku no* ka manaʻo la* i laila, hoʻohihi
 Ua noa ko* nui kino naʻu hoʻokahi wale no*
 Me ʻoe au pumehana ka*ua
 Me aʻu ʻoe, ʻolu nei puʻuwai
 Aia la*!
 Lilo ana, lilo ʻoe iaʻu

 う~んなんというか、人生最高のときを向かえようとしている喜びと期待感とで、もうあなたしか見えないって感じなのかもしれませんが、ともかく、歌と踊りで喜びを表現するミュージカルの舞台か映画のワンシーンでも見るように、若い女性を必死で口説いている誰かの様子が目に浮かぶようです。そう、真夏の正午につかのま訪れる、世界からすべてのかげりが消滅するその一瞬に向けてかけぬけていくような……そんな生のエネルギーに満ち溢れた『'A* 'Oia!』なのでした。

*:「ahahana」は「Oh!」「Aha!」みたいな、ちょっとおどけた感じもあるハワイ語の感嘆詞。
**:「e 動詞 ana」はこれから起こること(未来)や起こりつつあること(未完了)表す構文。

by John Kameaaloha Almeida(1940)
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隙間のりりー

フラダンサー&ミュージシャンを応援するハワイ語講師。
メレの世界を深く知るためのハワイ語を、わかりやすく解説します。