Hale A Laka




 ちょうどNu’uanuあたりの山深い土地には、
 Lehuaが咲き誇るエリアがあって、
 (そこで)たっぷりの雨にぬれ(守られて育った花々は)、
 Leiに編まれたりする。

 I uka wale o Nu’uanu
 ‘O nā māla nui o ka pua lehua
 I pulu ’elo i ka nui a ka ua
 E hana i ka lei

 はずむような明るいメロディが、こころ踊らせるストーリーを予感させる『Hale A Laka』。そのにぎやかな印象に反して、Nu’uanuの山手のlehuaが生い茂る静かな森が舞台であることにまずは驚かされますが、この楽曲は、Randie Kamuela Fongが若いころに作った作品が、のちに彼自身によってリメイクされたもの。「E hana i ka lei」(leiを作る)と歌われているように、友人たちと連れ立ってleiの花材を集めに行くときの気分が表現されているようです。これからLeiを作ろうという状況ですから、おそらくなにか特別な晴れの日の準備をしていたのではないかと思われますが、そう考えると、最高にご機嫌で華やいだこの歌の雰囲気も、単に浮き足立っているわけではないことが想像されます。

 Lakaが守る家である(森)から生まれるleiを身に着ける。
 (それは)土地のあらゆる美しい花々で作ったもので、
 (まさしく)Lakaに感謝すべき贈り物。
 (Lakaは)この世に生きとし生けるものの偉大なる守り神。

 ‘Ohu’ohu i ka lei o ka hale a Laka
 Me nā pua nani like ‘ole o ka ‘āina
 Mahalo e Laka e Laka
 Ka lani nui o nā ulu o ke ao

 「E Laka e Laka」と連呼されるフレーズが印象なこのバースでは、ハワイの森、とくに標高のある奥深くの森を守る女神、Lakaへの思いが語られています。「Lakaが守る家(である森)から生まれるlei」(ka lei o ka hale a Laka)と詩的に表現されているように、Lakaといえば、人里離れた自然、もっといえばそこから神にもつながる領域をつかさどる存在。そのため、そこから採集した花材でleiを作り身につける(‘ohu’ohu)ときには、なにより「e Laka e Laka」(「Lakaよ!」という呼びかけとともに、自然の恵みに感謝(mahalo)する……というわけです……。

『Hale A Laka』について、zoomオンライン講座で解説しています。
アーカイブ(録画)による受講のご案内は、こちらをご覧ください。
http://sukimano.com/blog-entry-650.html

参考文献
1)McDonald MA, Weissich PR: Na Lei Makamae-The Treasured Lei(A Latitude 20 Book). Honolulu, University of Hawaii Press, 2003, p2, p10,p14,p20,p26,p42,p55,p59,p61,p80,pp84-85, p120,p104, p131
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隙間のりりー

フラダンサー&ミュージシャンを応援するハワイ語講師。
メレの世界を深く知るためのハワイ語を、わかりやすく解説します。