「Ala Moana boulevard」(アラモアナ通り)に含まれることからもわかるように、「ala」といえばまずは「道」で、「ke ala nui」というと、ちょっと太めの「通り」や「ハイウェイ」を意味します。フラの教室でリーダー格のひとが「アラカイ」(alaka'i)と呼ばれるのも、「仲間の道案内をする(ように導く)」ところからくるものと思われますが、「ala」にはどう考えても道とは関係のない、次のような動詞の意味があったりします。
Hawai’i島が「moku o Keawe」(Keaweの島)と詩的に表現されることがあるように、「moku」といえば、まずは「島」がイメージされることばではないかと思います。ですが、辞書を引くと「地域」(district)や「森」(forest)なんて訳語が挙がっているうえに、書物の章や節をあらわす「セクション」の意味もあるようです。では、そもそも「moku」とはなんなのかというと……。そう、「moku」には、「切り取られている」(to be cut)*という意味があり、「島」の意味もそこからきているようです。つまり、島であれ地域であれ、さらには書物の世界のある区切られた領域についても、ほかと隔てられているという意味ではすべて「moku」なんですね。 さらに不思議なのが、ハワイ語では船が「moku」であり、「飛ぶ船」と訳せそうな「mokulele」が「飛行機」のことだったりすること。なんでもその昔、ヨーロッパの帆船がハワイを訪れるようなったころ、沖から近づいてくる大型船が島のようにみえたことからそう呼ばれるようになったんだとか。大洋に囲まれたハワイならではの発想、あるいは世界観みたいなものが感じられることばだと思います。
1)2)とも、動詞「hele」の後ろの「mai」は、「話し手のほうに向かう」意味を持つ方向詞。一方、2)の文頭に置かれている「mai」は「~してはいけない」、英語でいうところの「don't」にあたり、否定の命令文を作ることばです。そして、これと似たことばの並びでも、「mai Hilo mai」は「Hiloのまちからこちらへ」と訳せるフレーズで、先頭の「mai」は「~から」(from)という意味で用いられています。 もうひとつ、使われる頻度は低いようですが、次のような「mai」もあります。
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