E ʻAkahai E Nā Hawaiʻi

 


 ハワイのひとびとよ、
 ありのままの自分をごまかさず('akahai)
 自分自身との関係をはじめ、
 関わりのあるひとびとも含め周囲の環境との調和を大切に(lōkahi)
 天に祈るときは真の姿でもって向かうこと('oiai'o)
 神的な現れに対しては謙虚な態度で(ha'aha'a)
 そして、忍耐強くあれ(ahonui)……。
 
 生命にその与えられたままの力を全させるもの、それがアロハ……。
 ('O ke aloha ka mea i ho'ōla ai)

 この世界との調和のとれた関係の源は「aloha」であるとして、その意味するところが具体的に歌われる『E ʻAkahai E Nā Hawaiʻi』。そう、前半に登場する「akahai」「lōkahi」「ʻoiaiʻo」「haʻahaʻa」「ahonui」の頭文字をつなげると「aloha」になるんですね。作詞作曲を手がけたKawaikapuokalani Hewittさんのコメントによると、この歌は「自分の言動すべてに英知と共感がそなわるよう、神に対して問いかける気持ちで」投げかけられる、祈りそのものでもあるようです。アロハといえば、だれもが知っているあいさつのことばなのに、実は途方もなく深い意味があるようです。
 「aloha」は、動詞の「愛する」、形容詞に近い「愛されている(愛すべき)など、さまざまな用いられかたをすることばですが、世界との「関係」という意味では、あいさつとしての「aloha」が手がかりになりそうな気がしています。というのも、どんな関係であっても、そのはじまりのところには、お互いの間で交わされる「あいさつ」があるはずだと思うから―そして、この「あいさつ」という行為は、会うたびになんどでも、それこそ関係がなくなるまで繰り返されるものなんですね。そうやって「aloha」を口にするたびに、(5つの頭文字としての)「アロハとはなにか?」を問い続けることの大切さを歌にしたのが、『E ʻAkahai E Nā Hawaiʻi』ではないか……そして思うんですね。そんな、いわば「問い」としての「aloha」を持ち続けることができるひととともにあるのが、ホンモノの「aloha」なのかもしれないなと……。

composed by Kawaikapuokalani Hewitt
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隙間のりりー

フラダンサー&ミュージシャンを応援するハワイ語講師。
メレの世界を深く知るためのハワイ語を、わかりやすく解説します。