Ka Loke

Ka Loke





Dennis pavao and  Makaha sons

 バラの花のようなあなたよ、
 強い香り(paoa)のする私のいとしいレイ(あなた)は、 
 あまい香り(ke 'ala)に包まれている。
 
 その香り(he 'ala)があなた(のからだ)からただよってくる。
 さあ、ここ(i'ane'i)へ来て一緒になりましょう。

 愛するひとがバラ(loke)にたとえられ、そのあふれる魅力が花の香りになぞらえて歌われる『Ka Loke』。あまい香りまで伝わってくるように思われるほど美しいメロディですが、この歌を印象的付けるもう一つの特徴が、歌詞の構成にあったりもします。ところどころ挿入してあるハワイ語に注目していただくとわかるように、1番の最後のことばを2番が、2番の最後のことばを3番が、3番の最後のことばを4番が……という具合に、いわばことばがバトンを受け渡すように連なっているんですね。

 ここ(ma'ane'i)で二人になりましょう。
 さずかりもの(makana)にも似た至福のやすらぎに抱かれて。
 
 さずかりもの(makana)のような大きな喜びは、alohaによってもたらされるもの。
 それは訪れる友人(との関係のようでもある)。

 ここで、前のことばを受けた連なりはとぎれ、心の叫びかとも思われる次のような歌詞が続きます。

 あなたなんです、私の思いを痛みで満たすのは。
 それでも、私のこころはあなたとの関係をのぞんでいる……。

 う~ん、二人の関係は、うまくいってるわけではないんでしょうか……そして、ここにいたってちょっと気になり始めたのが、1番に登場した「paoa」ということば。強い香りを表すハワイ語はほかにもいろいろありますが、このことばは芳香にも悪臭にも使われることばで、しかも比喩的には、男女の(ある種の)関係が最後の最後でうまくいかなかった……みたいなことを意味したりもするようです。そんな含みがあるかどうかはわかりませんが、心の痛みをともなっても好きだというこの愛にいつわりはないはず……というあたりにとどめておきたいと思います。

composed by Mary Heanu

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隙間のりりー

フラダンサー&ミュージシャンを応援するハワイ語講師。
メレの世界を深く知るためのハワイ語を、わかりやすく解説します。