はじまりの人間Ha*loaの話は、Ke kaloが豊かな水でもって栽培されることから、自ずと豊かな水の存在を連想させるのですが、この一節では、命の源としての水が、ハワイの四大神のひとつである「Ka*ne」**信仰とともにダイレクトに語られます。Ka*neは「procreation」(生殖、命の再生産)を司る神とされ、具体的には雨や水にまつわる自然現象としての現れを持ちます。そう、先に紹介したHa*loaの父であるWakeaが、大地にふる雨であったように……というわけで、ハワイ語の世界では、雨にまつわることばに「ka*ne」を含むことばが多かったりします***。また、命にまつわる神話が、「Ka wai ola a Ka*ne」(The water of Ka*ne)の名の下に語られてもきたようです。
Hāwaiʻi ka ʻī o nā ʻaina nani e Hoʻōla ʻia e ke Akua mana loa E ola mau ka lāhui I ka maluhia
参考文献 Beckwith MA: Hawaian Mythology. Honolulu, University of Hawai'i Press, 1970 Beckwith MA: The Kumulipo. Honolulu, University of Hawai'i Press, 1951 Pukui MK, Handy ES: The Polynesian Family System in Ka'u. Hawai'i Rutland, Vermont: Charles E. Tuttle, 1958
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